妊娠中のトラブル
妊娠中期［便秘・痔］
妊娠中は、ホルモンの働きが鈍くなり、腸が圧迫されるので、元々便秘ではなかったママも便秘に悩まされがちです。症状がひどい場合は、便秘が悪化して痔になることもあります。
これは、便秘でかたくなった便を出そうとすると、肛門が切れてしまったり、便を出す時にいきみ過ぎて、肛門付近に静脈瘤痔を作ってしまうからです。
こうなったら、治すのはなかなか大変。お腹が大きくなると、下半身の血液循環が悪くなり、うっ血もひどくなりますので、出産まで完治させることは難しいでしょう。
そのためにも、便秘には常に気をつける必要があります。運動などで体を動かして血行を良くし、食生活を見なおして予防しましょう。
少し便秘気味と感じたら、マッサージなどで早めに解消することも大切。
症状
主な症状
腹痛 （便秘）
腹部膨満感（便秘）
排便時の痛み（痔）
排便時の出血（痔）
黄体ホルモンの増加により腸の運動が鈍くなったところへ、日々大きくなる赤ちゃんに圧迫され、便がうまく腸の中を移動できなくなります。さらに、赤ちゃんが気になって、あまり強くいきめないこともあり、便秘と痔の悪循環を引き起こしてしまいます。
治療・対処法
食事
便秘予防の基本は、食事です。妊娠以前から便秘がちな人は要注意。食物繊維をたっぷり含んだ食品を、毎日の食事に取り入れることを心がけましょう。食物繊維は胃で消化されずに腸まで到達し、大腸の運動を刺激します。
● 食物繊維の多い食べ物
ブロッコリー、カリフラワー、キャベツ、にんじん、たまねぎ、ジャガイモ、
イチゴ、バナナ、スモモ、海藻類など
その他、水分補給も大切です。常に水を持ち歩く、果物を食べるなどの方法が考えられます。また、毎朝起きがけに1杯の牛乳を飲むと、腸を刺激し、水分補給にもなるので、一石二鳥です。
運動
適度に体を動かすことも重要です。全身の血行を良くし、腸の動きを活発にさせるため、体を動かしましょう。
確実に効果を出したいならば、妊婦用のプログラムが組まれた、マタニティスポーツがいいでしょう。ヨガ、エアロビクスなど、無理のないように選びましょう。 ストレッチ 雑巾がけなど、しゃがむ姿勢で行う家事もよいでしょう。けれども、決してかがんではダメ！
お腹を圧迫する姿勢は要注意です。
さらに、朝は必ずトイレに座る習慣をつけましょう。決まった時間に行くことで、排便のリズムができます。シャワートイレットの水流でお尻を刺激すると、便意が起こりやすくなります。
