いよいよ出産
出産に伴う諸事
[お祝いとお返し]
赤ちゃんが誕生することは、家族にとっても周囲にとっても大きなイベントの1つ。生まれたばかりの頃は、お祝い事や行事が目白押しです。
格式張って盛大に祝う必要はありませんが、赤ちゃんが無事であることを改めて感謝したり、今後の健康を祈る機会にしたいもの。その際に大切なのは、赤ちゃんの誕生を祝ってくれた人、お世話になった人へ、心を込めてお礼をすることです。
お七夜・命名式
生存率が低かった頃は、生まれてから6日目までは子どもを「神の子」と呼び、7日目から無事生きられたことを喜び、「人間の子」として認めようとするのがお七夜でした。祝い膳を囲んで生まれた赤ちゃんに命名します。
この時期は母子が病院から退院してくることも多く、退院祝いを兼ねることも多いよう。
ポイント
退院して間もないママの体調を見ながら、日取りや内容を検討しましょう。ただ、日程は遅くとも、出生届を出す産後14日以内に行うのがマナーです。命名式は専用の用紙か半紙などに名前を書いて、赤ちゃんの枕元に飾ります。
お宮参り
昔はその土地の氏神様に、赤ちゃんを氏子の一人として認めてもらうための大事な行事でした。現在は赤ちゃんの無事を祝い、成長と健康を祈るためのお参りに変化しています。
生後30~100日前後に行うのが一般的ですが、母子の体調を考え、天候の良い日を選びましょう。
ポイント
祈祷をしてもらう場合は、大安や友引などの日程を選び、神社に連絡をしておきましょう。神社に奉納する金銭は玉串料、初穂料と上書きしたお祝い袋に入れて。5,000~10,000円くらいが相場です。
内祝い
生後1ヶ月後くらいを目安に、お祝いをいただいた人や、お世話になった人と喜びを分かち合うために贈り物をするのが内祝いです。
ポイント
お祝い品の金額の目安は、いただいたお祝いの3分の1くらいから半額くらいです。品物には水引ののし紙をかけ、名前を披露する意味でも、子どもの名前を記すのが慣習です。
お食い初め
生後100日目に、赤ちゃんの食べ物に困らない一生と、長寿と健康な歯になることを願い、身内で祝い膳を囲むのがお食い初め。尾頭付きの鯛にご飯、汁物の他、しわができるほどの長生きを願って梅干しを添えたり、丈夫な歯になるように小石をお膳に置きます。
近親の長寿者、または両親が「養い親」となって赤ちゃんに食べさせるまねをします。
ポイント
赤ちゃんのお膳に新しい茶碗、汁碗、皿、湯のみ、箸、お膳を揃えるのが習わしです。しかし、今後の赤ちゃんの使用頻度を考えると、離乳食用の器を使う方が賢明でしょう。
初節句
赤ちゃんが生まれて初めて迎える節句が初節句。男の子の場合は5月5日の端午の節句に、厄よけと健康祈願のお祝いをし、鎧や五月人形、鯉のぼりなどを飾って災厄から赤ちゃんを守ります。
女の子の場合は3月3日の桃の節句に、厄よけと健康祈願をするために、災厄を代わりに引き受ける守り神のひな人形を飾ります。
生後2~3ヶ月で初節句を迎える時は翌年にまわすことが多いようです。
memo
かつては、母方の実家からひな人形などを贈るのがしきたりでしたが、現在は双方の親に相談をしながら決めていくことが多いよう。
五月人形はお節句の10~20日前に出します。ひな人形は、出したままにしておくと婚期が遅れるという言い伝えもありますので、終わったらすぐにしまいましょう。