コミュニケーション[子育てエッセイ]
2才4〜5ヶ月
子どもに話す時
これまでの気持ちを汲み取っていたコミュニケーションから、言葉でかわすコミュニケーションへと変化してきました。理解度の成長もめざましい頃です。
セルフコントロールも言葉かけしだいで引き出すことができますが、それには話しをする側の、子どもの自我を認め、信頼する気持ちが大きく関わってきます。
否定する言葉と認める言葉
子どもたちに何か注意をする時「~しなさい」、「いけません」と注意しがちです。でも、それは子どもの自我を否定する言葉なのです。
「だめです」、「いけません」と叱っている親と「いや~!」と泣いている子ども、そして更に「どうして○○できないの!」という厳しい促しをしている場面をよく見かけるように思います。先輩ママたちのこうした姿を知らず知らずのうちに学習してしまっていますが、本当に子どもに伝える方法は、全く別なのです。
「~できるよね」、「~しようね」と子どもと同じ目の高さで、ゆっくり話してあげればいいのです。そんなことでわかるのかしら?と疑問に思われるでしょう。ですが、信頼を込めてそう伝えることが、子どもには一番理解しやすいのです。
「~できるよね」、「~しようね」は、「あなたの自我を認めていますよ」ということを伝える言葉なのです。
ママの信頼に応えたいという気持ちもちゃんとあります
目を見て、ゆっくりと「~できるよね」、「~しようね」と信頼を込めて伝え、子どもの心が動いていくペースをゆっくりと待ちます。表情を良く見ていると、子どもの心がググっと動くのがわかるでしょう。結果として「イヤ」と首を横に振るかもしれません。そんな時、子どもは目をそらせるでしょう。でも、その顔の方に回り込んで、また「できるよね」、「しようね」とお願いします。
うん、と言うまでやり続けては子どもを追い込んでしまいますので、3回目くらいには「イヤなの?」と共感してから、「やってくれるとママは嬉しいな」、「信じてるよ」など最後のお願いをする言葉を伝えて、その問題から離れましょう。
子どもは、その後もちゃんと考え続けていますし、また同じような場面になった時、ハッと思い出すでしょう。ママの信頼に応えたいという気持ちもまた、この頃の子どもにはちゃんと育っているのです。
もちろん、必ずお願いをした通りの行動をするとは限りません。ですが、それは子どもなりに考えた結果なのです。本当に間違っていることなら正してあげなければなりませんが、なぜ我が子がそう考えたのか、判断したのかを考えてあげるのも、次のコミュニケーションのステップです。「どうしてイヤなの?」と聞いてみると、意外な答えが返ってくるかもしれません。