コミュニケーション[子育てエッセイ]
2才7〜8ヶ月
2才児の反発心
まだ言葉が充分に発達していない時期でも、子どもには反発心が芽生えています。
これは自我を確認するための反抗とは異なり、悲しいことに、周囲の大人、特に親が知らず知らずのうちに我が子に植え付けているのです。
しつけとはどんなものか、ということを先月お伝えしましたが、「これはいけないことだ」と教えるために、子どもの心を押さえ込めば押さえ込むほど、反発する気持ちが強くなります。
これは、例えると空気を圧縮すれば反発するのと同じです。小さい頃、紙鉄砲で遊んだ記憶はありませんか?キュッキュッと紙を詰めると、手に空気の反発を感じたことと思います。それと同じように、押さえつけると子どもの心は反発するのです。反対に、空気を引っ張れば、いろいろなことを自分の中に取り込むことができます。では、子どもとの関わりで「引っ張る」とは何でしょう?
これまでお伝えしてきたことを考え合わせると、「認める」ということだとお分かりいただけると思います。
2才の今の接し方で将来が変わってきます
子どもにとっては、ほんの些細なちょっとした言葉尻によって、自分が否定されたのか、容認されたのかの感じ方が変わってきます。その、とっても小さな違いが10年後の思春期に現れてくるのです。
不登校になったり、引きこもりになったりしないためには、今のこの時期、自我を大事にすること・認めてあげること・セルフコントロールを引き出してあげること、などがとても大切です。
2才の頃の、ほんのちょっとした親の忍耐力と接し方で、子どもの将来が変わってきます。
不登校や引きこもりも子どもからのサインですので、それ自体を否定することはできませんが、このような悲痛な心の叫びに結びついていかないためのポイントが2才の今にあるのです。