コミュニケーション[子育てエッセイ]
24〜27週
お父さんの自覚
「パパになかなか “お父さんの自覚” が生まれないみたいで…」と心配するママの声がよく聞かれます。そして、パパからも「実感がなかなか湧かなくて…」とママとのトーンの違いを申し訳なさそうに仰る声を耳にします。
親として一緒に成長していきたい、お互いにそう思っていらっしゃるからこその声ですね。しかし、このパパとママの感じ方の違いは仕方がないのではないでしょうか?いつもおなかに赤ちゃんを抱えているママと、直接体に感じることなく、一日の多くの時間を離れて過ごしているパパとでは、自ずから違ってきます。
そんなパパもご心配なく!
赤ちゃんはパパの声にいろいろ反応していますよ。反応を感じて、いとおしさが増す・・・それはママもパパも同じですよね?
あるママから寄せられた声をご紹介しましょう。
今週は大変忙しく、気を張って生活しているため、とても疲れています。そのためか、お腹もよく張るし、赤ちゃんの動きも、いつもと少し違うような気がします。話しかける暇もなく日々を送っていたのですが、昨夜主人が話しかけたところ、今までになく、グルグルゴロゴロと、待っていたかのように動きました。きっとお父さんの大きな心が嬉しかったのだろうと思い、反省しています。 (妊娠26週 T.Yさん)
こういう様子を聞くと、パパも話しかけがいがありますよね。ママがパパと赤ちゃんの架け橋になって、パパには赤ちゃんの様子を、赤ちゃんにはパパのことを、たくさん話してあげたいですね。
ママは、パパが赤ちゃんやママのことを気にかけてくれていることがとても嬉しいものです。パパは、ぜひ赤ちゃんやママに積極的に声をかけてあげてください。
赤ちゃんはお父さんも大好き
横浜の産婦人科医 池川明先生の著書にはこんなことが書かれています。生まれてきた赤ちゃんには、ニッコリ笑ってもらいたいですよね。
お父さんにできるもう一つの胎教は、おなかの赤ちゃんへの語りかけです。赤ちゃんはもともと、お父さんも大好きなのです。お父さんがお腹に手を触れると、それまで元気に動いていた赤ちゃんが気持ち良さそうに静かになることは、よくあります。
私の産院での経験ですが、お父さんがお腹に積極的に話していた場合、生まれたばかりの赤ちゃんがお父さんに微笑みかけることすらあるのです。赤ちゃんは大変な思いをしてお腹から出てきた分、いつも耳にしてきた優しい声に包まれてほっとしたのかもしれません。
---「おなかの中から始める子育て」より---
また、パパが赤ちゃんのための絵本を選んであげるのも楽しいです。絵本売り場に行くのはちょっと照れくさいかもしれませんが、自分が幼かった頃に読んだ絵本を発見して、赤ちゃん心を思い出してみるのもいいものです。普通の話しかけだと何を話そうか迷ってしまいますが、絵本を読むことならできそうな気がしませんか?パパが読んでくれる絵本を、赤ちゃんはきっと楽しみにしていますよ。
出産の日が近づいたら、陣痛の合間に読む絵本をママにプレゼントするなんていうサプライズで、ママを喜ばせちゃいましょう!
妊娠中、赤ちゃんとの関わり方が分からなくて心配していたパパが、一年後には赤ちゃんを抱っこしてお歌を歌いながら歩いている・・・なんて光景もよくあります。
一歩一歩、パパになっていくのですね。