いよいよ出産
出産から退院まで
[入院生活の過ごし方]
分娩当日
お産が終わり、異常がなければ部屋へ移ります。赤ちゃんも一緒に戻るシステムをとっている産院もあれば、分娩当日だけは新生児室で赤ちゃんを預かるところもあります。
部屋に戻っても、興奮が続いてなかなか眠れないママも多いのでは?お産で体力はかなり消耗していますので、ゆっくり休みましょう。
産後6時間頃までに、トイレへ行くように言われることも多いでしょう。しかし、思うように歩けないかもしれません。そんな時は助産師に付き添ってもらうとよいでしょう。この時に悪露のついたパットを交換し、異常出血がないか、チェックをしてもらいます。
お産の影響で尿が出るまで時間がかかることもありますが、時間が経つと感覚が戻ってきますので心配はいりません。けれども、会陰切開や裂傷の痛みが強かったり、下腹部の痛み、悪露の量が多い、気分が悪いなどの症状がある時には早めに伝えましょう。
産後1日目
いよいよ、ママとしての生活がスタートします。最初に、赤ちゃんの抱っこの仕方、おむつの替え方など、お世話について助産師から指導があります。
授乳も始まり、乳首の手入れと消毒の方法、授乳の時の抱き方、授乳方法、げっぷの出し方などを教わります。ミルクで育てるママは、ミルクの作り方、哺乳瓶の消毒、授乳の方法、げっぷの出し方が主な内容です。
慣れていないので、いきなり上手にお世話はできないかもしれませんが、徐々に慣れていくものです。入院期間は練習期間と思って、疑問や不安があったら遠慮せずに質問しましょう。
ママの診察もあります。体温、脈拍、呼吸、血圧、検温などが行われるほか、子宮底の高さ、子宮の回復状態、傷の様子、悪露の状態などをチェックします。傷の痛みが強い、便が出せない、痔の痛みがあるなどの症状がある時には、薬を処方してもらいましょう。診察の結果、問題がなければシャワーを浴びることができます。
赤ちゃんは、一定の時間ごとに体温や呼吸、体重、黄疸など全身のチェックが行われ、異常がなければ、沐浴をさせることができます。
産後2日目
お産の疲れがやわらいできて、赤ちゃんのお世話も落ち着いてできるようになってくるでしょう。
各産院ごとに母乳の指導は異なりますが、おっぱいは赤ちゃんが吸うことで分泌されます。赤ちゃんは、生まれた直後から上手におっぱいを吸えるものだと思っているママも多いでしょうが、赤ちゃんの方にもやはり練習が必要となります。
最初は思うように飲ませることができないかもしれませんが、ママも赤ちゃんも少しずつ上手になっていきますから、これも焦る必要はありません。
乳頭が短い、大きい、かたいなどの原因で、赤ちゃんがうまく吸えない場合もあります。おっぱいが張り過ぎて痛みが強い、乳頭が傷つき、吸わせると痛いなど、おっぱいに問題が発生することもあります。そのような場合は、すぐに助産師に相談してください。
産後3日目以上
体力もだいぶ回復し、赤ちゃんとの生活にも、徐々に慣れてきました。お世話も徐々に手際よくなって、他のママと話をする余裕も出てきたのでは?
沐浴や退院後の生活、家族計画、調乳指導などが行われます。毎日の診察や検温に加え、貧血の検査や尿の検査が行われ、問題がなければ、いよいよ退院の準備です。赤ちゃんも、毎日の診察に加え、黄疸の検査、先天性代謝異常の検査などが行われます。
また、生まれたばかりの赤ちゃんは血を止める働きが弱いので、ビタミンKシロップを飲ませます。
ポイント
赤ちゃんの名前がもう決まっている場合は、早めに出生届をもらっておくと、パパが休みを取っている間に役所に行ってもらえるのでラクです。
退院
退院時の診察は、体温や血圧、全身の状態のチェック、内診による子宮の回復状態、悪露の状態などがチェックされ、異常がなければ退院の許可が出ます。会陰切開や裂傷の縫合が、体内で溶けない糸ならば、抜糸も必要になります。赤ちゃんも全て検査を終え、問題がなければ退院です。
退院の許可が出たら、退院時に着る服などを持ってきてもらいましょう。必要な書類がある場合は、できるだけ早めに書いてもらってください。また、入院費の概算を用意しておくことも大切です。
そしていよいよ退院!
荷物をまとめて、ゴミも簡単にまとめておくのがマナーです。ママも赤ちゃんも着替えを済せますが、ママは授乳することを考えて服を選ぶとよいでしょう。
準備が整ったら、お世話になった産院の医師と助産師、他のママにご挨拶。赤ちゃんを車に乗せる場合は、チャイルドシートを忘れずに。