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子どもの健康
皮膚[アトピー性皮膚炎]

起こりやすい時期 : 2ヶ月~3ヶ月

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アトピーという言葉は「不思議な、奇妙な」を意味するギリシャ語のアトピアが語源となっています。この言葉どおり、残念ながら未だに病気の全体像は十分に解明されていません。ですが、現在はいろいろな治療法や薬が開発されており、病気の解明がすすめられています。
アトピー性皮膚炎が一番多くみられるのは子どもです。約80%の患者さんは5才までに症状が現われ、特に1~6才の乳幼児の10~30%は、アトピー性皮膚炎に一度はかかるといわれています。また、最近は成人のアトピー性皮膚炎患者が増える傾向にあり、アトピーの患者さんは気管支喘息、アレルギー性鼻炎にかかりやすいといわれています。


原因
アトピー体質をもつ人の皮膚に家の中のほこり、ダニ、カビ、花粉、動物の毛、人の垢などがつくと、からだが過敏に反応(アレルギー反応)し、湿疹ができます。
食べ物がアレルゲンとなっていることも少なくありません。特に腸管がしっかりできていない子どもの場合は、食べ物に対してアレルギー反応を起こすことがあります。こうした体質は遺伝的なもので、本人や家族に、アトピー性皮膚炎のほかにぜんそく、アレルギー性鼻炎、アレルギー性結膜炎、じんましんといった病気がみられることが少なくありません。


症状
主な症状
激しいかゆみ
かきこわし
引っかき傷
顔面、頭部、間接部などに赤いポツポツした発疹
肌の苔癬化(たいせんか)


アトピー性皮膚炎で患者さんが最も苦しめられる症状はかゆみです。特に子どもは我慢することができず、かきこわして血が出るまで引っ掻いてしまう子がとても多くいます。
自分でかくことのできない乳児期などは、母乳を飲むときにお母さんの乳房にこすりつけて、または抱っこされているときにお母さんの服にこすりつけて掻いています。乳児の場合では、顔面や頭部に赤い発疹(紅斑)や盛り上がった発疹(丘疹)がみられます。幼児になると、紅斑や丘疹が首や腋の下、肘や膝の裏側にできることが多いようです。乳幼児とも耳たぶが切れることがあります。

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治療・対処法
かゆみを抑える薬として、抗ヒスタミン薬や抗アレルギー薬があります。アレルギー性炎症によって産生されるヒスタミンなどの活性物質がかゆみを引き起こす一因ですが、かゆみの原因はまだまだ未解明です。

ステロイド軟膏やタクロリムス軟膏は炎症を抑えるので、かゆみも当然抑えてくれます。ヒスタミンなどの活性物質の作用を抑制する抗ヒスタミン薬や抗アレルギー薬の内服(のみ薬)もかゆみに効果がありますが、かゆみを抑える力はステロイド軟膏やタクロリムス軟膏よりも強くはありません。

アトピーに有効な塗り薬としてステロイド軟膏があげられますが、多くの方が副作用を心配しているのが現状です。ですが、副作用ばかり心配するのは間違いで、悪化しないように有効な塗り薬で皮膚の状態を早くよくすることが治癒への近道となります。
副作用については、医師に確認しながら治療を続けていけば、何ら心配する必要はありません。医師とよく相談して塗り薬を有効に利用することが大切です。

アトピー性皮膚炎の患者さんの肌は、健康な人に比べると皮膚の防御機能が弱いのが特徴です。皮膚の炎症を予防するには日常のスキンケアが特に重要です。皮膚を清潔に保ち、水分と油分を補給することで、皮膚をよりよい状態に保つことができます。

乳幼児期は食べ物(特に卵)がアトピー性皮膚炎の悪化因子となることがよくありますが、乳幼児期を過ぎると、ダニ・ハウスダスト・カビなど環境的な要素がアレルゲンとなりやすく、この環境的な要素は生活の中の工夫や努力により、かなり軽減できます。

ダニはアトピー性皮膚炎に深く関係する悪化因子ですが、ダニはホコリを餌に繁殖するので、普段からこまめな掃除を心がけ、室内を清潔に保つことが大切です。特に寝室の掃除や換気は念入りに、また寝具のダニ対策も試してみると良いでしょう。
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