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子どもの健康
消化器[鼠径ヘルニア]

起こりやすい時期 : 0ヶ月〜

鼠径ヘルニアは、外鼠径ヘルニアとも呼ばれ、俗に脱腸と呼ばれる症状です。胎児の腹膜は、男の子では陰嚢(いんのう)まで、女の子では外陰部までつながって袋状になっています。普通は妊娠の後期にこの袋は自然にふさがりますが、ふさがらない場合には小腸などが袋の外に出てきます。
主に男性に多く、乳幼児期と中年以降によくみられます。


原因
鼠径ヘルニアのできる原因は子どもと大人でやや異なります。
子どもの場合は、本来ならば成長とともに塞がるはずの腹膜の袋が塞がらずに残ってしまうという先天的なもので、生後3ヶ月までに発見されたものは、自然に治ることもあるので、経過を見ることもありますが、生後5ヶ月からは手術が必要となります。
また大人の場合は、腹壁の筋肉が加齢とともに弱まり、その弱くなった部分を通って腹膜の袋が出てきてしまうことが原因です。


症状
主な症状
鼠径部のふくらみ
陰嚢のふくらみ


鼠径ヘルニアそのものは先天的なものですが、症状が出る時期はかなり個人差があります。生後すぐから見つかることもありますし、あんよが始まって腹圧がかかり、それで初めてヘルニアに気づくこともあります。サインは鼠径部(太ももの付け根)がふくれること。男の子の場合は陰嚢までふくれることもあります。左右片側に起きることが多いのですが、約1割は左右両側に起こります。
ごくまれに脱出した腸が、袋の根元で締めつけられ、ひどいときは腸閉塞を起こすことがあります。これが嵌頓ヘルニアで、めったにあることではありませんが、起こった場合は緊急手術が必要です。嵌頓ヘルニアになると赤ちゃんは非常に強い痛みを感じ、火がついたように泣き叫びます。男の子が急に激しく泣き叫ぶときには、念のためおむつを開け、陰嚢や鼠径部をチェックしてみることも大切です。


治療・対処法
イメージ
ふくらんだ部分を押して引っこむ場合、また、眠ったり泣きやんだりしておなかの力が抜けると自然に戻る場合は、急いで手当てする必要はありません。1歳までは経過をみても大丈夫でしょう。

手術は穴をふさぐだけの簡単なもので、10~30分で終わります。小児専門病院なら日帰りも可能ですし、入院する場合でも3~4日か1週間で退院できます。手術前は、腹圧がかからないよう注意します。必要以上に泣かせたり、空腹にならないよう注意しましょう。

嵌頓ヘルニアを防ぐ意味からも、現在は時期を見て早めに鼠径ヘルニアそのものを治す手術を行うのが一般的になっています。
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